開発事例


Case

受注から現場作業報告、勤怠集計までをひとつに。
スプレッドシート運用を置き換える現場業務システム

お客様
株式会社インクダム様(東京都港区)
業種
内装工事業(リペア、ペイント、リフォームなど)
開発範囲
要件整理/設計/開発(第1次システム:受注登録・作業員割当・勤怠管理など)
主な技術
PHP / Laravel、Vue、Bootstrap / Tailwind CSS、Vite
規模
PC向け 約22画面、スマートフォン向け 約15画面

お客様の業務内容とシステム化の動機・課題

株式会社インクダム様は、内装工事を手がける企業です。東京都港区でリペア事業を展開し、マンションやビル、ホテルなどのリペアやエイジングペイントを行っています。

同事業部では、作業員の割り当てや勤怠管理、受注・売上管理を、スプレッドシートで行っていました。業績が拡大して作業員が増えるにつれ、転記ミスや入力間違いが多く発生し、事務担当者の業務負担が大きくなりました。そこで 2023 年ごろから、本格的に業務システムの検討を始められました。

ご依頼の経緯

インクダム様が最初に検討されたのは、勤怠管理です。スマートフォンで使える SaaS 製品をいくつか紹介を受けて試しに使ってみたり、実際に契約し導入をしてみたりして検討を重ねられました。しかし、変形労働時間制や、夜勤明けといったインクダム様ならではの勤務形態には標準機能では対応できず、カスタマイズするには高額な費用がかかることがわかりました。

そこで伊藤社長が、IT 業界で働いていたことのある同級生に相談したところ、「それならスクラッチで自社専用のシステムを構築したほうがよい」というアドバイスを受けました。そして、その同級生がかつてアルバイトをしていたプロサイトを紹介されたのが、ご依頼のきっかけです。

プロサイトでは 2024 年の暮れごろからご要望をお聞きして要件を固め、2025 年の夏に構築作業を始めました。

システム概要

インクダム様向け業務システム 構成イメージ。事務所のPCで受注登録と段取りを行い、業務Webシステムを通じて現場のスマートフォンへ作業を配信、現場からの到着・完了報告と勤怠入力が事務所に反映される。請求書シートへはTSV出力で連携する。

一度入力した情報が後の工程へそのまま流れる Web システムです。現在は、受注登録、作業員の割り当て、作業員の勤怠登録などを開発しています。

事務所では PC で受注を登録し、作業員の割り当て(段取り)を行います。現場の作業員はスマートフォンで、当日の現場に必要な情報の確認から、到着・完了の報告、勤怠の入力まで行えます。紙の作業終了証明書は、お客様がスマートフォンの画面上で書くサインに置き換え、クライアントに書面提出のニーズがある場合に限り、書面を写真でアップロードできるようにしています。

開発のポイント
使い慣れた運用を残して段階的に移行
営業の連絡手段や既存の請求書シートはそのまま残しました。負担が最も大きかった段取りの部分からシステム化し、請求業務とは TSV 出力でつないでいます。
現場の例外を「禁止しない」設計
予定人数を超える割り当てや、同じ日に複数の現場を回る配置もできるようにしました。重複はエラーにせず警告にとどめ、最終判断は担当者に任せています。
夜勤を含む勤務形態に合わせた判定
作業時間から昼・夜・昼夜・夜昼を判定し、手当計算の元になるデータとして蓄積します。SaaS 製品では対応が難しかった、インクダム様ならではの勤務形態に合わせています。
申請と割り当ての連動
休暇申請を承認すると、その日の割り当てが自動で外れ、関係者にメールで通知されます。
スマートフォンで使うことを前提にした情報管理
事務所用と現場用でログインを分け、社員と協力会社の作業員で表示できる情報の範囲を変えています。

導入効果

次のような効果が期待されています。

転記ミスとチェックの手間を削減
受注から段取り、勤怠、集計までの情報がつながるため、スプレッドシート間の転記がなくなります。転記ミスを防げるだけでなく、複数人で行っていたダブルチェック、トリプルチェックの負担も軽くなります。その結果、作業員から給与計算のミスを指摘されることがなくなり、事務担当者の精神的な負担も大きく軽減されました。
受注状況をひと目で把握
これまで受注の一覧はなく、Chatwork や口頭での指示をもとに段取りノートへ入力していました。受注を仮予約・確定・完了などのステータス付きでまとめて管理できるようになり、受注の状況をすぐに確認できます。
現場とのやり取りがスピーディーに
段取りが確定するとお知らせがメールで作業員に届き、現場からの到着・完了の報告はその場で事務所の画面に反映されます。休暇の承認に合わせて割り当てが自動で外れるため、連絡漏れも防げます。
紙の証明書が不要に
作業完了の報告とお客様のサインがスマートフォンで完結するので、紙の証明書の受け渡しや保管の手間がなくなります。また、完了報告がデータで管理されるので、お客様からPDFでの提出などを求められた場合も、もれなく迅速に対応できます。
作業員が増えても回る体制へ
勤務形態に合わせた勤怠の集計をシステムが担うため、作業員が増えても事務作業が比例して増えにくくなります。受注や稼働の実績がデータとして残り、今後の分析にも活かせます。代表からは「事務担当者の増員にかけるはずだった費用を、事業拡大に必要な現場作業員の採用や教育に充てられる」と、ご満足の声をいただいています。

今後の展開

今後は、システム内での見積書・請求書の作成や入金管理、売上・粗利のレポート機能、給与システムとの連携などを予定しています。